■ 「社長」の行動がすべてを決める
皆様、こんにちは。金谷貴生でございます。 前回、事業再生においては「社長」の存在が大変重要であるとお伝えしました。 社長の行動こそが、事業再生の成否を決定すると言っても過言ではありません。
今回からは、現場で見る「社長の孤独」をテーマにお話しします。
■ 資金繰りで頭がいっぱいの時、何が起きるか
事業再生の現場に入ると、社長は孤独です。 なんとか事業を維持しようと奔走し、多くの場合「資金繰り」で頭がいっぱいになっています。
そのような状況にいる社長の中でも、特に注意が必要なタイプがいます。 それは、「資金繰りを考えると夜も眠れない」タイプの方です。
真面目な社長ほどこうなりがちですが、事業再生において、この状態は最も警戒すべきサインです。
■ 「悩む」と「考える」は違う
なぜ、眠れないのが危険なのか。 それは、睡眠不足と極度のプレッシャーにより、「思考力」が著しく低下してしまうからです。
厳しい言い方になりますが、眠れずに悶々としているのは「悩んでいる」だけであり、解決策を「考えている」のではありません。 思考力が弱まると、人間はどうなるか。 「他者(コンサルタント)への依存」が始まります。
■ 思考停止が生む「負の連鎖」
「自分ではもう考えられない。このコンサルタントが何とかしてくれるだろう」 こうして依存体質になった社長は、コンサルの言葉を「絶対の正解」と思い込みます。
すると、次に何が起きるか。 コンサルの言う通りに動かない社員に対し、「なぜ言われた通りにやらないんだ!」と不満を募らせるのです。
こうなると、本来事業再生に必要な「社員の協力」は得られなくなります。 社長が思考停止し、外部の人間(コンサル)の言いなりになって社員を責める。これでは現場の心が離れて当然です。 結果として、どんな立派な再生計画も破綻してしまいます。
では、こうならないために、社長はどう準備すればよいのでしょうか? 次回は、この「依存の罠」を回避するための心構えについてお話しします。
